有休を取ったら、皆勤手当を減額する...?!
こんにちは。
東京都目黒区中目黒の社会保険労務士 小泉事務所です。
ありきたりであまり使いたくはないんですが、やっぱりこのフレーズがぴったりですね…
「早いもので」
というわけで、早いものでもう12月です!
街中もイルミネーションが多くなり、イベントムードが高めていますね。
小泉事務所の最寄駅は中目黒駅ですが、恵比寿駅も頻繁に使います。
恵比寿駅前にも大きなツリーが出現しました。ピンクのイルミネーションが眩しいです。
ワレワレ社労士はそんなイルミネーションを見ると、年末最後の大仕事『年末調整』の到来を感じますが…。
それでは、
【社会保険労務士の事件簿】第32回始まりです!
==社会保険労務士の事件簿(ファイルナンバー0032)========
有休を取ったら、皆勤手当を減額する…?!
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北風にマフラーをしっかり巻きつけて、半年前から顧問をしている運送会社へ会社訪問をした時のこと。
いつも明るい笑顔の事務員さんに応接に通され、熱~いお茶に眼鏡を湯気で曇らせながらホッとしていたところ、やはりいつも笑顔の社長が登場。
今日は何やら相談があるということは電話で聞いていました。
「あのね、ちょっと聞きたいんだけど…」
「はい。どうされました?」
「今ね、社員のみんなには休まなければ皆勤手当として10,000円支給してるの。でさ、この皆勤手当を20,000円に引き上げる代わりにね、有給で休んだ時にはこの皆勤手当を5,000円減額したいなって考えてるの。
別に1日有給で5,000円じゃなくて、2日でも3日でもとにかくその月に有給とったら5,000円マイナスってことなんだけど…。」
「…はい。」
「5,000円マイナスになったとしても、皆勤手当15,000円でさ、ほら、今までの皆勤手当よりは多くなるでしょ?だから問題ないかなって思ってるんだけど、どうかな?」
今日の問題は、
有給休暇をとった社員の皆勤手当を減額することはできるのか…??
です。
【社会保険労務士 小泉事務所がお答えします!】
有給休暇をとった社員の皆勤手当を減額することは、社員の年次有給休暇の取得を阻害するものと考えられますので、減額すべきではないでしょう。
労働基準法附則第136条では「使用者は、有給休暇を取得した労働者に対して、賃金の減額その他不利益な取扱いをしないようにしなければならない」という訓示規定を定めています。
精皆勤手当や賞与の算定にあたって、取得した有給休暇を欠勤と同様に扱ったり、減額評価することは、法律上の労働者の権利である有給休暇の取得を抑制するものとなり、好ましいものではありません。
最終的には民事での争いとなりますが、万が一、労働者に訴えられた場合には、公序良俗に反するものとして無効と判断される場合がありますので、今回のような減額しても、以前より多い皆勤手当を支給するような場合であっても減額すべきではないと考えます(根拠:労基法第39条・労基法附則第136 条)。
社長の話を良く聞くと、社員のやる気を評価したいという気持ちがあり、一生懸命頑張ってくれている社員とやる気のない社員との差を見えるようにつけたいと思い、色々考えた末の「皆勤手当減額」だったようです。
有給休暇の意味と内容もきちんと理解していないところもあったのでその点も話し、結局、評価は賞与できちんと差をつけることにし、皆勤手当は今まで通り10,000円の支給となりました。
(もちろん、有給休暇を取っても賞与には影響ないようしっかりアドバイスしておきました!)
本日もお付き合いくださいまして、ありがとうございます。
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